〈実践編〉①飢餓と飽食の代謝変動
<実践編>①飽食と飢餓の代謝変動
この章では、
✔ 異化と同化
✔ グリコーゲンが不足
✔ 血糖値を上げるホルモン
✔ 逆反応は糖新生
✔ コリ回路
✔ グルコースアラニン回路
✔ ケトン体とは?
✔ ケトン体の利用
✔ 糖原性アミノ酸とケト原性アミノ酸
✔ 糖の代謝を阻害する物質
について詳しく解説していきます。
意外かもしれませんが、食べずにやせすぎた状態(飢餓)と食べまくって太った状態(飽食)
は、同じ結論でまとめることができます。それは、
『糖のエネルギー代謝異常』です。
やせすぎた状態はそもそも糖が体に少ない状態で糖をエネルギーとして利用できていないのに対して、
食べまくった状態は糖を体に取り入れることはできるものの、エネルギーとして利用できていない状態です。
これが、何年も積み重なった結果が糖尿病です。
これら相反する2つの状態を分子栄養学、生化学的にきっちり理解することにより物事の本質が見えてきます。
キーワードは「異化と同化」です。この、中学生の理科でもでてくる単純なキーワードを理解し、私たちの体の中で何が起こっているのか知ることで物事の本質を読み解く力がつくはずです。
<基礎編>で学んだ解糖系、クエン酸回路、電子伝達系が間違いなく活きてくるのはこの章からです。
グリコーゲンとは?
血糖値を上げるホルモンとは?
体から糖を作り出す糖新生とは?
ケトン体とは?
糖尿病、糖質制限への入り口はここを理解していないと始まりません。逆に理解することにより世間一般で書かれている本は
ほとんど理解することが可能になります。
それぞれ細かく理解し、俯瞰してみることで、緊急事態の体内でどのようなことが起こっているのか?
全体像が見えてくるかと思います。